9月27日のはなし
前の前の項に書いたように、9月27日は聖コスメ・聖ダミアォンの日です。
去年のこの日、いや、その前日から、子どもらがアメ(ボンボン)の話を
し始めてた。もらえるとかもらえないとか。
「明日はそういう日らしい」と思っていたけど理由はわからなかった。
当日、昼ごはんを食べてのんびりしていると、興奮したアンドレイアちゃん
(ともだち、子どもの先生)が叫びながらやってきた。
「キ!大変よ!テヘイロへ行くわよ!!あんた、好きでしょ、ねぇ!
近所のテヘイロがあいてるわ、見にいきましょ」
よくよく話を聞くと、その日は聖コスメ・聖ダミアォンという双子の
聖人の日。ブラジルの黒人宗教では、ibeji (イベジ)という子どもの神様
にあたるそうな。ウンバンダの人たちはこの日の昼間に子ども達を招いて
食事をふるまいアメやおもちゃをあげるらしい。
アンドレイアは子どもからアメをくれるテヘイロの場所を聞き出したらしい。
で、今から行くという。
なんと、そこから歩いて2,3分のところにテヘイロがあった。(厳密には
ウンバンダの場合、テヘイロというよりテンプロと呼ぶのかもしれません、
この話はまだ難しいので割愛、私はテンプロ(寺・テンプル)と呼ぶのでは
ないかと思ってます)
こここ・・・こんな近くに!と思って入ると、まさにそこはただのあばら屋。
ほんっとうに、看板も何も無い、ここがウンバンダの場所だと、前を
とおってもまったくわからない。今行ってもみつけられない。それくらい
ただの家。相当ぼろい、今まで入ったブラジルの家の中で、ボロさでは一番でした。
寺っぽい様子はほとんどない、何もなさげなぼろい家。
でもこの日は子どもがまわりにうようよしていて、出入り自由。
3,4人、ちょっとだけ着飾った大人がいて、その場をしきる。
床に布が敷いてあって、真ん中にごちそうがあって、ガラナなどが
おいてある。入ってきた子どもらを順番に座らせ、ごちそうをふるまう。
食べ終わったら次の子どもにふるまう。ふるまう。ふるまう。それだけ。
CDプレイヤーで、お祈りの音楽を書けていた。ほとんどBGMのように
なっていて、ありがたみはないけれど、それがまた可笑しい。
私たちは大人だけど、なぜかごちそうに参加させてもらえた。
バタパー、カルルー、鶏肉ごはん、ガラナ。こうだと解っていたら
昼食は食べずにきたのに、ちょっとしか食べられないじゃないか!!
そして時々2階の窓から、アメを撒き散らしているらしく、それを
子ども達が待っていた。
食べて、少し見学させてもらった。といっても狭すぎる、つごう8畳位。
奥に小さな祭壇があって、イベジもそこにいた。子どもだった。いろんなのが
いた。カンドンブレとはちょっとだけ違うみたいだった。
それっぽい祈禱師のような人がいるようでもなく、ただその3,4人が
いるだけ、結構フツウな人たち。もちろんやさしい。
とにかく、彼らはひたすらごちそうをふるまうのでありました。
それまでの数回のチャンスをなるべく逃さず見てきたのですが、
こっちが期待するような雰囲気は極めてうすく、ごちそうをふるまうだけ。
そしてCDラジカセでBGMのような変な音楽。強烈でもなんでもないが
おかしかった。しかしとにかくふるまうのは、信心あってこそ。このような田舎の
貧乏バイホで、そしてこんな小さなぼろいお寺で、ひっそりとウンバンダを信じる
人たちがいるというのは、不思議な光景でありました。
こういうところで食べるご飯はおいしい。がつがつするのはちょっと
恥ずかしいんだけど。私が見た限りでは、ふるまい用の食事は気前よく
たくさん作っており、しかもそこにいるおばちゃん達の手作りなので
おいしくいただきます、もぐもぐ。
イベジのことを調べていて思った。わたしもしかしたらこの神様と関係
あるかもしれん。ものすごいおやつ好きらしい。



